2月上旬、恒例の研究室のスキー合宿で学生諸君たちと上越国際スキー場に行くことができた。学生たちは、夜行バス組が多かったが、私は、新幹線組と一緒にスキー場まで移動した。短時間のせいもあるが、道中とても快適であった。今回も幹事が頑張ってくれ、修士論文や卒業論文の制作で研究室に泊まり込みだったM2やB4の学生も後輩たちとともに参加してくれ、大変楽しい旅となった。ベトナムからの留学生も参加し、人生はじめての雪山でのスキーを体験してもらった。初めての人にスキーを教えるのは結構大変であるが、皆で順番に面倒をみてあげた結果、2日目には独りでゲレンデを結構なスピードで滑れるようになっていたのには感激した。研究でも同じように早く一人歩きできてくれることを期待してしまう。さて、今年は、ちょっとしたハプニングがあった。初日のランチを皆で食べた後、新人2名と連絡が取れなくなり、皆で手分けして捜索することになった。ゲレンデでの呼び出しの放送はできないとの事。仕方がないので、ゲレンデに隣接しているホテル、ロッジ、診療所などを順番に手分けして廻ろうとしていたところ、昼食をとったホテルのロビーで寝てしまっていた2名を無事発見することができ、一件落着となった。
2月中旬、総合政策学部、環境情報学部の入試があった。巷で騒がれたようなケータイによる入試問題漏洩も発生せず、無事、終了した。今後は、多くの人たちがスマートフォンを持ち歩くようになるので、SFCでも対応を見直す必要が出てくるかもしれない。しかし、このような手段を考えず、自分の力で問題を考え、自分の力で解決していこうとする人たちが真摯な態度で受験して欲しいと願っている。
3月上旬、台湾の4つの高校へ、9月から開設されるGIGAプログラムの紹介に行ってきた。事前の準備が完璧であったので、1日で4校をまわるという離れ業を難無く終えることができた。特に、ある高校では、私の説明を在校生3名が助け合いながら通訳をしてくれた。高校2年生にとっては、かなり難しい部分があったかもしれないが、頑張って訳してくれた姿には感激であった。3名の内2名は、現在、台湾で生活している日本人の学生であるが、それにしても熱心に通訳してくれた姿は印象的であった。夜には、台湾三田会の方々との夕食会にもお招き頂き、慶應義塾と台湾との今後の交流に関して、いろいろなお話を伺うことができた。昨今、香港の大学だけでなく、日本の大学の多くが優秀な台湾の高校生をリクルートに来ており、我々にとっても、貴重な情報頂くことができ、大変有意義な夕食会であった。
さて、お題の学生への一言であるが、これからSFCにチャレンジしようと思っている人たちには、ぜひ、「自分で問題を発見し、自分の力で解決できる人」をめざして行って欲しい。SFCの在校生諸君には、「自我作古」の精神を忘れずに、新しい事に勇気をもってチャレンジしていって欲しいと願っている。
未来は、君たちの手で作られていくのだから。
(掲載日:2011/03/11)