MENU
Magazine
2013.07.09

未来創造塾でSFCは前に進みます|國領二郎(常任理事)

7月4日づけで、総合政策学部長を退任し、SFC担当の常任理事に就任いたしました。これからは本部でSFCの発展を支援する立場になります。引き続きよろしくお願いします。

SFC担当に加えて、国際担当も務めさせていただきます。塾生に多くの留学体験を用意したり、逆に世界の学生に慶應義塾に来てもらったりする役割です。教育面だけでなく、研究面の国際化も進めていければと思っています。

SFC担当と国際担当の相性が良いのは、いよいよ、SFCの地に慶應義塾のグローバルゲートウェイとなる、未来創造塾創設プロジェクトが急ピッチで進んでいるからです。滞在型教育研究を標榜しているように、単に学寮を造るのではなく、居室と教室が一体化した65名程度収容の建物を複数用意して、教育と一体化した教育を推進する予定です。

具体案は詰めを行っているところですが、現在有力な案は、50名を1クラスとする学生に2週間程度寝泊りをともにしてもらい、週4日2コマ程度(合計16コマ)集中的に学べる授業を「ユニット」として、それを多数設定可能とするものです。もう少し長いほうがいい科目については、2ユニットを連続して行うことも可能とします。人数が多い方が良い場合には、2ユニット合同授業も可能かと思います。

未来創造塾には、適塾の原点にかえって、寝食を共にしながら学ぶ体験をしてもらう意図ももっています。全SFC生に在学中1ユニットは体験して欲しいと思っています。他学部の学生にもぜひ経験してほしい。なお、滞在定員約65名とユニット50名の差約15名分については、留学生や、訪問若手研究者、ユニットのサポートを行うスタッフなどの居室となります。

ユニットは塾生だけでなく、海外からの短期留学生用のプログラムに適用することができます。たとえば、慶應義塾も世界の大学と同じように6、7月にサマープログラムを提供して、短期間、日本に来たいと思う世界の学生に単位のとれる科目を提供することができます。実は、これには現在検討が進んでいる、「クォーター制の導入などによって、学生が6、7月に海外大学の提供するサマープログラム等に短期留学をしやすくする学事日程」のメリットを生かす意味もあります。6,7月に学生数が減ったキャンパスに外国人学生を多数招きいれることで、日本に残る学生にも国際体験を持ってもらうことができます。同様に、海外学生向けスプリングプログラムを実施することも可能かと思います。
泊まり込み型集中プログラムを提供しやすい環境は、海外の有力な教授をお招きして、集中講義をしやすくすることも意味しています。SFC三学部だけでなく、他の学部が主宰する授業にも開放することで、未来創造塾を真に世界の知が集う場所にすることができます。

未来創造塾創設は、相鉄いずみ野線のキャンパス前までの延伸に実現に向けた慶應義塾の公約ともなっています。藤沢の地に、世界から人が往き来する知の学府をつくることで、鉄道の需要を増やす役割です。いずみ野線延伸は気運が高まっているのですが、まだ決定とはなっていない状況です。その中で、慶應義塾がいちはやく具体的なアクションを先行してとることで、流れを決定的なものとしたいと思っています。
未来創造塾の実現には、多くの皆様のお力が必要です。現在「未来創造塾募金」を行っていますので、ぜひご検討ください。  

http://www.miraisozo.sfc.keio.ac.jp/about.html

(掲載日:2013/07/09)