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2011.08.22

頼もしき卒業生たち|徳田英幸(政策・メディア研究科委員長)

今学期は、3.11東日本大震災や原発事故への対応、それにともなう大学院入学式の延期、春学期開始時期の変更、授業スケジュールの調整、夏期節電対策等いろいろなことにタイムリーにかつ適切に対応しなければいけない学期でした。 幸い節電対策も順調にきており、今学期を無事乗り切れそうなところまできていますが、タイムリーでかつ適切な対応や意思決定を行えるような組織になるためには、解決すべき課題が多くあることも見えてきました。

実にあっという間の学期でしたが、7月下旬、研究室でのタームプロジェクト発表会終了後、Δ棟にて、ささやかな納会を行うことができました。今回は、一部の学部生に評判のいい"焼き肉"という話があり、待ちきれずにレアーで食べてしまう人がでるのではと、かなり心配していました。 実際、会場に行ってみると、別に注文したらしい中華の麻婆豆腐やチャーハンなどの品々も並んでおり、お腹をすかせた人たちも、これを食べながら、焼き肉を待つというフローとなり、混乱なく落ち着いて食べることができたのは幸いでした。幹事のアイデアに感謝感謝です。

さて、お題の卒業生ですが、1994年に卒業した1期生から数えると2011年3月に卒業した人たちは、18期生になります。早いものです。1期生の人たちは、先輩も後輩もいないキャンパスで大変であった反面、研究室では、私たちと1期生だけといった非常に密な関係がありました。私たちも意識して、カリキュラム以外のアクティビティにも力を注いでいたことを思い出します。その後、1996年に修士号、1999年に博士号を授与し、学部から後期博士課程まで、9年間のプロセスが完成しました。幸いにも、私たちの研究室からも1期生で博士号を取得した学生が数名育ってくれたことを誇りに思っています。

我々のような情報関係の研究室では、女子学生はあまり多くありませんが、それでも、22年目ともなると研究室のOBとOGのカップルが数組誕生しています。もっともホットなカップルとしては、この7月に、それぞれ東工大とコロンビア大学で教鞭をとっている卒業生同士が、コロンビア大学のチャペルで挙式をあげられました。多くの友人や卒業生たちに祝福され、とても幸せなお二人でした。二人とも大学で職を持ち、働いているカップルですが、末永くあたたかい家庭を築いていって欲しいと祈っています。

私たちの研究室は、先進的なシステム、サービスやテクノロジーの研究開発をしていますが、数年で卒業していく学生たちとともに、大きなR&Dプロジェクトを継続的に遂行することは大変難しいものがあります。しかし、ここまで続けられてきているのは、一重に、未来のためにより良い情報環境や情報技術を作り出していこうとする学生たちの情熱のおかげだと思っています。

良き伝統を一緒に築いてきてくれた頼もしき卒業生たちに、あたらためて感謝する次第です。

(掲載日:2011/08/22)