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2006.10.05

男女共同参画|佐藤蓉子(看護医療学部長)

最近の新聞記事に、「女性教授割合、わずか3%台」(読売新聞 2006・9・5)というものがあった。東京大学の話で、東大の全教授に占める女性教授の割合が3.8%に過ぎず、全大学平均の3分の1にとどまっているという。男女共同参画の視点から女性教員の増加が求められている折から、最高学府の後進性が浮き彫りになった――と、書かれていた。慶應義塾大学全体の女性教授の割合は知らないが、看護医療学部の女性教授は本学部全教授の65%を占めている。ちなみに、看護医療学部の専任教員の70%は女性である。これは、全国看護系大学・学部等ではふつうの姿であり、むしろ本学部の女性教員の割合は少ない方かもしれない。

近年、急激に増えつつある看護系大学・学部等(平成18年度:国公立法人系を含み142校になった)を除くと、おそらく全大学平均の女性教授10.5%という数字はもっと下がるのではないかと思われる。

ついでに、私立看護系大学・学部等の“おかしら”について紹介してみよう。「平成18年度日本私立看護系大学協会名簿」によると、加盟大学(4年制)58校中、6校で女性看護系教員が学長(他に2校で男性看護系学長)を務め、26校(内1校は非看護系)で女性が学部長を務めている。つまり、看護系大学の世界では女性教授はもちろん、女性の“おかしら”も普通のことなのである。

私自身は、個人的にはフェミニストであるとは意識したことがなかった。性格がよかったり、知能が優れていたり、社交的だったりそうでなかったりなどは性別に関わることではなく個人的な違いであると思っている(そう思うこと自体がフェミニストなの?)。しかし、最近は性別による社会的活動の違いについて考えることが多くなった。

(掲載日:2006/10/05)

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