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2007.03.22

定番:着ていて安心できる服|佐藤蓉子(看護医療学部長)

私の洋服の定番はアクアスキュータム。いろいろなものを試してきたが、これが一番安心して着ていられる。年に2回、新春と初夏のバーゲンセールの季節になると落ち着かなくなり案内のはがきが届くといそいそと出かける。バーゲンセールだから気に入ったものや着られるようなものが見つからないときもある。そんなときはとてもがっかりして、とりあえず他のブランドなども探して何かを買ってみるということになってしまう。バーゲン時期に何か買わないと大損したような気分になって落ち込む。そのような買い方をしたときにはたいてい失敗するのが分かっているのだが止められない、止まらないのだ。

何かを買う気で行くので、買うときはあまり時間が掛からない。仕事で着るものは、パターンが殆ど決まっている。男性のスーツのイメージで探す。最近は、パンツスーツもレパートリーに入った。自分の容姿から考えると着こなす自信はないが、着ていて楽なことが優先される。スカートの場合はタイトなものではなく椅子に座っても膝が露出する心配がない程度のゆとりがでるものを選ぶ。色も目立たないものなどと考えると自ずと選択の幅も決まってしまい、迷う時間も少なくなるので時間が掛からない。できれば明るい元気な印象を与えるものを選びたいのだが、そのことと目立たないことを両立させるのはなかなか難しい。所謂“どぶ鼠”色に近くなってしまう。明るい元気が出る色というと、ある大臣が“勝負服”と称して真っ赤なスーツを着て国会に臨んでいたことがあったが、あれは彼女に似合って格好よかった。幸い、私はそれほど勝負しなければいけないという場面に出会わないので“勝負服”を着ることもない。定番を着用してひっそりといるというのが楽である。

(掲載日:2007/03/22)

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