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2007.03.14

まとめ買い|冨田勝(環境情報学部長)

定番ブランドを決めておくと買い物するとき迷わないのでとても良いです。

私の服の定番は「トミー・ヒルフィガー」。

年に1〜2回、百貨店のトミー・コーナーに繰り出して上から下までまとめ買いをします。サイズもわかっているので試着する必要もありません。売り場をひとまわりしてから「これとそれとあれとこれの○○サイズください」と店員に告げ、カードで支払って大きな紙袋に入れて疾風のように去ってゆく。俗に言う“おとな買い”です。店にしてみればさぞかし私は「上客」でしょう。

一年ぶりに訪れても店員さんはたいてい覚えていて「お久しぶり」などと声をかけられます。私の好みをだいたい把握していて「これ最新のデザインです」とか「これ今アメリカで売れています」とか次々と持ってくるので、「じゃあそれも」とついついどっさり買ってしまいます。しかしこんなお得意様にもかかわらず、今までビタ一文、値引きやオマケをしてもらったことがありません。これは上客というより「カモ」だと思われているのかも。

私がトミー好きであることは学生もちゃんと知っていて、私の研究室では毎年10月3日を「トミーの日」と称して学生はこの日全員必ずなんらかのトミー・グッズを身に付けなければならないということが年中行事となっている――。なんていうことは勿論ありません。

(掲載日:2007/03/14)

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