4月6日、キックオフレクチャー。話すのは栗原徹。SFCの8期生で、サントリーとプロ契約をした日本を代表するラガーマン。θ館のスクリーンには、3年生で大学チャンピオンになったときの映像が流れる。たかが数年前のものなのに、栗原はもう別人に変身している。肉体が違う。存在感がまったく違う。
新入生から質問。「日本代表の試合で、栗原さんのキックで勝敗が決まる状況で、どんな気持ちでボールを蹴るのですか」。少し考えて「1億2千万人の国民の期待を背負って蹴ります。それができるようになって、キックの成功率が高くなった」と。重圧をどこまでも自分にかける、そのことで、課せられた使命と肉体の緊張感がバランスをとるのだろう。逃げることに、なんら解決策はなく、自分が倒れる限界までにプレッシャーをかけることで、自己への責任と肉体への信頼が合致して、成功がプレゼントされるのだ。すごい。講演後、栗原はジャンクスポーツの収録に向かった。
4月27日、雨でしかも強風。携帯の傘が壊れた。ついてない。そんな日、横浜から渋谷に戻る東横線の中でのできごと。日吉駅で赤いパンツの若者が乗り、すぐにケータイを親指で操り、なにやらメール。数駅通過して、バッグをもった2人の女子高生が乗り込み、その若者の隣に座る。すると、その若者、「君達、慶應?そのバック、ペンマークだね。僕も慶應」と、すかさず自分のファイルについたペンマークをみせ、フェンダーのギターをもった女子高生に、コンサートのチケットやチラシを、最後には顔写真入りの名刺もプレゼントし、その間しゃべりまくって、あっという間に、下車。すかさず、女子高生の評価。「なにが慶應よ、しかもこのメーシ、かっこいい、とでも言ってほしいわけ? バッカみたい。」と、めちゃくちゃ。彼女たちも、数年後SFCに入学するかもしれないのだ。大丈夫か、みんな、とふと思った。
みんな、いろいろ。スタイルは多様だ。がんばろう??
NBAがプレイオフ。ねむっているレイカーズが、また目を醒ますのか。これもスタイル。
(掲載日:2004/05/06)
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