コロナ生活が始まって、丸一年がたとうとしている。昨年の今頃、突然キャンパス閉鎖が決まり、あたふたしていたことを思い出す。それ以来、職員も在宅勤務と出勤の併用で、輪番勤務がずっと続いている。国民の努力にもかかわらず、まだまだコロナ収束にはほど遠く、キャンパスは学生の数もまばらで寂しい限りだ。
そんな中で始めた私のささやかな楽しみ。
鴨池にはSFCの飼っている鴨が8羽ほどいるのだが、冬になるとさらに大量の鴨が北から渡ってくる。双眼鏡片手にサブウェイでランチしながらのバードウォッチング。鴨池に面したカウンター席が私のお気に入りだ。マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、オオバン、アオサギ、ダイサギ... 実はいろいろな鳥が来ているのだと知った。アオサギとダイサギの空中戦。カラスとカモの縄張り争い。マガモの求愛行動、頭を池につっこんでお尻を突き出して足をバタバタさせながら食事をする姿に癒される。3月も中旬となり、鴨も少しずつ北へ帰っているのか最近はめっきり数が減った。
コロナ禍による運動不足を解消するために湘南台からキャンパスまで自転車通勤することにした。同僚に相談したら、「止めた方がいいですよ。夏は暑いし、冬は寒いし、坂はあるし...」と言われたのだが。電動自転車では運動にならないし、ママチャリでは坂がきつすぎる、ということでクロスバイクを買った。見た目はとても早そうなのだが、実態はさにあらず。
ママチャリにも追い越されながら、マイペースで漕いでいる。自転車で通うようになって、今まで見えなかった風景が見えるようになってきた。朝の出勤時、菖蒲沢境を超えたあたりでジャンボゴルフセンターのネット越しにでっかい富士山が見えると気分が上がる。時間に余裕のあるときはちょっと寄り道。バス通りから一本裏側に入るとそこには田園風景が広がる。JAさがみ遠藤支店に併設されている直売所「じものさん」で新鮮な野菜や果物(驚くほど安くて美味しい。)を買ったり、小出川沿いをポタリングしたりする。自転車通勤を始めて半年ほどたった頃、シェアサイクルのダイチャリのステーションがキャンパスの北門手前に設置された。そして最近湘南台西口のファミマの前にもステーションができたので、天候が怪しくなりそうなときは片道だけシェアサイクル(電動自転車)を便利に活用している。3月に入って、花の季節。ウメ、河津桜、菜の花、スイセン、パンジー、バス通り沿いの並木の辛夷、桜、カイドウ、木瓜。銀杏並木の新芽も可愛らしい。
鴨池の鴨はそろそろ北の国に帰ってしまうけれど、これからは色とりどりの花と新緑を楽しもう。
4月から新学期が始まる。三密を避け、感染防止をしながらではあるけれど、学生の皆さんが一日も早く充実したリアルキャンパスライフを送れるようになることを願っています。