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2021.05.11

研究データ|健康マネジメント研究科委員長 武林 亨

オープンサイエンスという潮流とともに、研究データの適切な管理を機関が支援することの重要性が高まっている。そのような動きを受けて、研究連携推進本部で、各キャンパスの研究現場におけるデータ管理の現状と今後のニーズを調査する機会を得た。600人を超える方々に協力いただいた結果見えてくるのは、当然のことながら、慶應義塾で行われている研究という営みの多様性だ。

ペタバイト級のデータをクラウド上でスムーズに扱う環境へのニーズ、そして、紙等の媒体の史料・資料を効率的にデジタル化する支援へのニーズ。また、心血注いで集めたデータが散逸せず、異動・退職後も組織として責任を持って維持管理し社会に活用されていくことへの期待。それぞれの研究者の主体性を大切にしながら、どのような研究データ管理支援の仕組みを作っていくのか。デジタル化という大きな流れの中で、研究のあり方そのものの変革を支えることが求められている。義塾での議論は緒についたばかりだ。引き続き、研究現場から多くの声が上がってくることが期待される。

武林 亨 健康マネジメント研究科委員長/教授 プロフィール