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2022.02.22

環境情報学部を選んで下さい!絶対後悔させませんよ!|環境情報学部長 一ノ瀬 友博

大学の「最重要業務」とは何だろうか。大学は教育機関であり、最も重要な仕事は教育であることは間違いない。しかし、入試も大学にとって極めて重要で、SFCでは(たぶん慶應義塾大学の他の学部でも)入試が最重要業務であるとされる。新たにSFCに着任する教員には、最初にそのことを繰り返し説明する。なぜいきなりそんなことをおかしら日記に書くかって??2月22日に公開されるこのおかしら日記を、私は2月18日、そう、環境情報学部の一般入試の当日に書いている。

入試についてここで赤裸々にご紹介しましょう、というわけにはなかなかいかないが、受験生が何年もかけてこの日のために準備してきたように、教員も職員も長い準備の時間を経て入試の日を迎えている。環境情報学部と総合政策学部にはいくつもの入試の形態があるが、入学者が多いという意味ではAO入試と一般入試ということになる。入ろうとする学部は同じでも、入試形態によって受験生は全く異なる準備をしてきていることだろう。それは私たちも同様である。一般入試に関して言えば、どのような問題をつくるのか、そして試験当日からその後の採点まで滞りなく運営することに私たちは集中している。

どのような問題を出すか、そこには学部のスタンスやどのような学生が欲しいのかが問われている。作問には多大なエネルギーを要する。誰が入試問題をつくっているのかは、試験以前はもちろんのこと、試験が終わってからも極秘中の極秘である。一方、入試が行われてしまえば、試験問題は広く世間に公表される。SNSに挙がる受験生の感想から、予備校による分析、講評まで、私たちは戦々恐々でそれを待ち受けることになる。

SFCならではの文化かもしれないが、一般入試の顔とも言える小論文、そしてそれ以外の試験科目を含め、入試問題は教員の中でたびたび激論になる。今年の問題は視点がよかったという声が聞こえてくればよいが、簡単すぎたのではないか、あるいは逆に難しすぎたという難易度についての指摘から、環境情報学部としてこのような問題を出しているようではセンスを疑われるのではというような厳しい意見まで、教員間で侃々諤々となる。私たちはこれをとても大事なファカルティーディベロップメントの機会であると考えている。つまり、私たちがどのような学生が欲しいと思っているのか、私たちがどのようなことにアンテナを張るべきなのかを、常に議論し続けるのである。

このおかしら日記が公開されているころにはもう入試は終わり、合格した受験生に入学先として私たちの学部を選んでもらえるか、今度は私たちがドキドキして待つ立場になっている。合格者の皆さん、環境情報学部を選んで下さい!絶対後悔させませんよ!

一ノ瀬 友博 環境情報学部長/教授 教員プロフィール