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2023.11.07

大学院の生の声から学ぶ|健康マネジメント研究科 看護学専攻長 矢ヶ崎 香

このたび、健康マネジメント研究科看護学専攻長を拝命しました矢ヶ崎 香です。どうぞよろしくお願い致します。

先日、健康マネジメント研究科看護学専攻へ関心のある方々(学部の卒業生や看護師)に看護学専攻を知ってもらうことを意図して大学院の懇親会を開催した。本専攻としては初の試みで、3名の大学院生が主導で会を展開し、受験生が知りたいと思われる進学の動機、研究科での学びの実際、本専攻の強みやユニークさ、奨学金などのトピックスについてプレゼンテーションや意見交換をした。受験を検討する方々に向けた会でもあり、教員等への忖度は一切無い様子。教員の立場としては各分野の大学院生が何を学び、どのように体験し、感じているのか・・・、ワクワク、そして、少しドキドキしながら聴き入ったが、それは杞憂だった。

大学院生が語った体験はどれもユニークで、内面的な成長を誇らしく感じられるものだった。特に、健康マネジメント研究科は看護学専攻と公衆・スポーツ医学専攻を有しており、2つの専攻で共に学ぶことの強みが率直に語られていた。具体的には、それぞれの専門性を持つ大学院生が同じ学び舎で情報交換を重ねることで看護および看護以外の知見や知恵を拡げ、人脈をつなぎ、自身の研究課題に止まらず、修了後の専門的な道を歩み出す力を獲得しているのだと理解できた。看護学は人を対象にする学問であり、多面的な知識や深い思考力、洞察力、探求心など、様々な能力が求められる。著しい社会・医療の変化の中を先導者として突破していく力と資源を獲得する力を高めていると知り、たくましくも思えた。
大学院に進学する動機は様々だが、ある程度は自分の看護の専門能力に自信をもって入学するが、いざ入学してみると周りには優秀な人ばかりのように映り、落ち込む大学院生は少なくない。だが、その境地で内省し、仲間との対話を重ね、学問や研究課題を探究し、次の段階へ進むための準備を進めていると感じられた。大学院生の生の声を通して、日々の教育のあり方を省みる機会となった。
看護学専攻の修士課程の大学院生には専門看護師プログラムも設置されているように、修了後の進路は研究者、実践者、教育者など多様である。大学院の学びが専門分野の先駆者として歩み出すうえで極めて重要な軸になることを再確信した。

矢ヶ崎 香 健康マネジメント研究科 看護学専攻長/教授 プロフィール