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2024.03.01

栗原 渉 研究会「情報通信政策」


環境情報学部 准教授 栗原 渉
専門分野:情報通信政策

情報通信基盤の整備、情報通信技術を活用した地域振興、放送法の運用・改正、偽情報を含む違法有害情報対策、不適正利用の防止など、様々な国内政策の企画・執行管理に携わりました。
また、これらの分野におけるASEAN(東南アジア諸国連合)との共同プロジェクトの企画・執行管理やG7などの多国間の枠組みにおけるルール作りといった国際政策にも取り組んでまいりました。

情報通信・デジタル技術の活用による社会課題の「自らが考えた」解決法を提示する
- 研究会の活動 -

担当教員と学生共同の活動・議論を大事にし、お互い高め合うことに重きをおいた研究会です。昨今の情報通信・デジタル技術の社会の浸透によって、多くの人々の生活を豊かにする一方、その利用方法によっては、様々な社会問題を引き起こすことも認知され始めています。こうした課題は個々の価値観を含む複雑な要素が混在しているため、全ての人が完全に満足できる解決策はありません。だからこそ、解決策の検討には机上の理想的な最適解や在るべき論だけではなく、実際に賛同を得て実現できるものかといった実務的な視点や様々なステークホルダーの考えを理解する多角的な視点も重要となります。

研究会の活動の最終的なゴールは、様々な要素を勘案したうえで、「自らが」こうすべきと「考えた」解決策を提案することです。まずは基礎的な情報通信・デジタル技術や政策立案・執行に関する知識を学び、担当教員や他の参加者と議論を重ねながら、自身の研究対象となるテーマに関する課題を特定します。そして、その内容・原因、関係者(ステークホルダー)等に関する調査を進め、課題解決に向けた方策について研究を深めていきます。個々のテーマに関連する施設への訪問や会議への出席、具体的な事例に関するケーススタディ、実際に政策の実施に携わる方々との意見交換等によって、より実現性の高い提案を目指します。

こうした過程を通じて、思考力・課題解決の手法を広げ、単なる知識の習得を超えた実務遂行能力を身に着けていただきたいと考えております。

発見を楽しむ「好奇心」と他者の意見を尊重できる「柔軟性」を持った人と活動したい
- 研究会の特色・学生へのメッセージ -

栗原研究会は必要な学習を行うことは大前提として、活動を楽しむことが第一です。担当教員も受講者がなるべく楽しんで活動できるよう、課外活動やケーススタディの内容に知恵を絞ります。ただし、課題解決のための調査・検討・研究過程は決して楽しいことばかりではなく、むしろ果てしない作業と身を削るような自問自答の繰り返しが中心だと思います。だからこそ、新しい発見や挑戦への好奇心を持って、その過程を一緒に楽しめる方と活動したいです。

また、自身の経験上、良い考えは必ずしも独力の検討からだけではなく、他者との関わりから生まれてくることも多いです。だからこそ、研究会ではグループワークや受講者間の議論の時間も十分に設け、担当教員を含む参加者間相互の成長を目指します。単なる他者の意見の否定や他の考えへの安易な依存ではなく、たとえ拙くとも自己の意見を持ち、お互いの意見の優れた点を認識し、どうしたらもっと良い結論にたどり着けるかを、他者と協働しながら柔軟に考えられる方にご参加いただきたいです。

環境情報学部 准教授 栗原 渉 教員プロフィール