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2024.12.17

田代麻純さん(政メ修士2年)が、日本災害情報学会第28回学会大会で「優秀発表賞」を受賞

環境情報学部准教授 大木聖子研究室の田代麻純さん(受賞時政策・メディア研究科修士課程2年、2024年修了)が、日本災害情報学会第28回学会大会で「優秀発表賞」を受賞しました。
日本災害情報学会は、「防災・減災に役立つ災害情報やその伝達・需要のあり方を調査・研究し、社会に提言することを目的」としています。
2024年3月16日(土)~17日(日)に行われた日本災害情報学会第28回学会大会において、田代さんは「首都直下地震を見据えた『呼びかけ』の考察 ―アナウンサーによる『リアル防災訓練』の分析から―」と題した発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。



田代麻純さんのコメント

この度、第28回日本災害情報学会大会にて優秀発表賞を受賞させていただきました。このような素晴らしい賞をいただけたこと、大変光栄に思います。 もし今この瞬間に首都直下地震が起きたら、どれだけの人が自分の命と大切な人の命を守ることができるでしょうか。
東日本大震災以降、放送局は災害時の緊急報道における「呼びかけ」に改善を重ねてきました。記憶に新しい元旦の能登半島地震でも、アナウンサーによる強い口調での呼びかけが話題となりました。しかしそこには、地震の揺れによって命を落としてしまった人々や怪我を負って逃げることが困難な人々にはすでに呼びかけが届かないという見えない現実があります。
本研究では、NHK民放6局防災プロジェクトの一環で、アナウンサーの方々に大木研究室の設計する首都直下地震を想定した「リアル防災訓練」を体験していただきました。結果、「被災の中心にいることを想像したことはなかった」という言葉から分かる通り、災害報道経験の豊富なアナウンサーでさえも「被災すること」を想像するのは難しいということが分かりました。
被災するということの実態を理解することができれば、首都直下地震から救える命も増えるはず。本研究が「呼びかけ」に関する議論に新たな視点を見い出し、これからの災害報道の可能性を少しでも広げることができていれば幸いです。 私自身も、大木研究室での2年間の学びを応用し、首都直下地震から一人でも多くの命を救うことに寄与できるよう精進していきます。

日本災害情報学会
大木聖子 環境情報学部准教授 教員プロフィール

発信元:湘南藤沢事務室 総務担当